スタッフブログ

パリアッチの舞台裏

パリアッチのフィエスタ公演に続き北菓楼公演が終了しました。

パリアッチの見どころは多々あれど、1幕と2幕の間の休憩で出演者たちが道化師に化けて出てくるのはどうしても外ません。大掛かりな舞台装置を組むのは物理的に無理なので、第二幕の劇中劇を分かりやすくするためには衣装に凝ることはとても重要なのです。今回は万難を排してそれを実現しましたのでその様子を書きます。
トニオじゃないですが、「聞くも涙、語るも涙、実話でございます」。

衣装と化粧の構想ができたのは、楽譜や翻訳ができるよりはるか前の(笑)昨年の夏頃でございます。
衣装の寸法合わせのお話は以前書きましたが、衣装はスタッフの下國順子さんと荒木聖子さんが担当しました。二人とも洋裁が得意なのです。

デザインを決めるところから始まり、型起こし、生地の選定、プロトタイプを作って演者が実際に着てのダメ出しを繰り返し、やっと完成にいたるまで約半年を要しました。生地は予算をかけずに大量の布(演者の皆さん身体が大きいので)が必要で、道化師に使った白い布は日暮里の問屋街を探し回って27mも仕入れなければなりませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

4人の衣装は帽子にいたるまで全て手作りです。上の写真は初めて衣装を付けてのリハーサルの風景です。4人の化粧も幕間にしなくてはなりません。化粧はメンバー全員で舞台メイクの講習を受けて臨みました。

 

 

 

 

 

 

カニオは怒っているわけだから口元はこんな感じにしよう・・・とか、

 

 

 

 

 

 

ペッペの顔を作るのは下國さんの係りにしよう・・とか細かく決めていきます。

本番当日は15分休憩の間に4人分のメイクと着替えを完了させなければならず、舞台裏はまさに戦場と言って良い状態でした。下の写真はフィエスタ公演1ステ目の休憩中の様子です。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、そんなわけで、「ミニマムなれど本格派」を標榜する私達としてはギリギリの戦いを想定して本番に臨んだわけですが、3公演目となる8月29日の北菓楼公演では余裕も生まれてきた様子です。下の動画は舞台裏の様子です。

衣装と化粧係の下國順子さん、荒木聖子さん、本当にお疲れ様でした。

Copyright© オペラファクトリー北海道 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.